Tony Iommi
Solo Albums

Ozzy Osbourne
Solo Albums
SABBATH / Ozzy Years

Geezer Butler
Solo Albums

Bill Ward
Solo Albums

Ronnie James Dio
DIO Albums
SABBATH / Ronnie Years

Ian Gillan
Band / Solo Albums
SABBATH / Gillan Years

Glenn Hughes
Solo / Project Albums
SABBATH / Glenn Years

Ray Gillen
BADLANDS / Session Albums
SABBATH / Ray Years

Tony Martin
Solo / Session Albums
SABBATH / Martin Years

Cozy Powell
Band / Session Albums






Tony Iommi (トニー・アイオミ)
 1948年2月19日生まれ。
 オジーと同じくバーミンガム出身。仕事中の事故で左手にハンディキ
ャップを背負うが、それに挫けることなく音楽の道を歩む。'68年にはす
でにMYTHOROGYで活躍。

 のちにオジーやギーザーらとEARTHを結成。短期間だけJETHRO TULLに
移籍したものの、'69年秋以降はBLACK SABBATHを支え続ける。その間彼
が紡ぎだした楽曲とヘヴィリフの数々は、多くの後進ミュージシャンに
絶大な影響を及ぼし、今やメタルのゴッドファーザーとも言うべき存在
として多方面から敬意を受けている。

 '97年のオリジナル再結成後、'00年になって初めてソロアルバムをリ
リースし、実質的なバンドのリーダーとしての立場にも区切りが付いた
が、「アイオミが弾く音こそがSABBATHサウンド」という事実は、今も昔
も変わりはない。最近はグレン・ヒューズやロニー・ジェイムズ・ディ
オなど、過去のメンバーともプロジェクトで再共演を実現している。



Ozzy Osbourne (オジー・オズボーン)
 1948年12月3日,バーミンガム生まれ。
 ジョン・マイケル・オズボーン少年は、スターになることを夢見て音
楽活動を開始した。'68年にトニー・アイオミ、ビル・ワード、ギーザ
ー・バトラーと共にバンドを結成し、その後BLACK SABBATHと改名して'
70年にレコードデビューを果たす。欧米で大きな評価と成功を得たもの
の、自身が引き起こした数々の奇行と個人的問題が原因で、'79年初頭に
SABBATHを解雇されてしまう。

 現夫人であるシャロンの協力を得て、その後はソロ活動に転身し、ラ
ンディ・ローズをはじめ様々なギター・ヒーローを発掘し、世界的な大
成功を収めた。'92年暮れに一旦ライヴ活動からの"引退"を宣言したが、
'95年の復帰後は活動の幅をさらに広げ、新興の若手からも大きなリスペ
クトを受ける。

 '97年にBLACK SABBATHの再結成に参加。さらにテレビ番組の「THE
OSBOURNES」でアメリカの国民的タレントとして浸透し、スターになりた
いという少年時代の夢は叶えられた。



Geezer Butler (ギーザー・バトラー)
 1949年7月17日生まれ。
 オジーが出したバンドメンバー募集に、当時リズムギターを担当して
いたテレンス・バトラーが応じた事が、後のBLACK SABBATHの第一歩とな
った。アイオミとビルも加わって本格的にバンドが結成された後、技術
的にアイオミが上と感じた彼は、ギターから弦を2本取り去ってベース
に転向。ベースに関しては初心者だったため、アイオミのプレイをなぞ
って弾くうちに、あのギターとベースのヘヴィリフが形作られるように
なった。'70年代には作詞面でもバンドを支えたほか、彼の「人を怖がら
せる曲を作ろう」という発案を元に「Black Sabbath」が生まれる。

 その不気味かつ神秘的なたたずまい、初来日時のインタビューにおけ
る印象もあって、特に日本では"バンドの精神的指導者"と目されるよう
になる。

 '85年にアイオミと袂を別った後はソロバンドを組織するが、そのうち
オジーとアイオミの間を行き来し、両者に初期SABBATHサウンドへ回帰す
るきっかけを与えた。



Bill Ward (ビル・ワード)
 1948年5月5日生まれ。
 オジーが出したメンバー募集の広告に、MYTHOLOGYで活動を共にしたア
イオミと一緒に参加したことで、BLACK SABBATHの基礎が固まった。

 彼が叩き出す独特の倦怠的リズム感は、オジーのヴォーカル、アイオ
ミのリフ、ギーザーのグルーヴと同じく、BLACK SABBATHの重要な要素で
ある。またヴォーカルの心得もあり、作品では何度か歌っている。

 '80年ツアー中にアルコール過多や個人的問題で脱退して以後、バンド
には散発的に協力するものの、以後しばらくの間満足な音楽活動ができ
なかった。しかし'90年にソロアルバムをリリースした事でシーン復帰。
'97年のSABBATH再結成に当たっても、彼が参加できたからこそ、その意
義が重要なものになった事は疑いない。しかし2012年以降は契約問題に
より不参加となっている。

 ソロ活動ではドラムだけでなく、ヴォーカルやキーボードもプレイし
ている。



Ronnie James Dio (ロニー・ジェイムズ・ディオ)
 1942年7月10日生まれ
 幼少の頃から音楽に携わり、絶対音感を身につけたロナルド・パタヴ
ォナーは、ロッド・フェインステインらとELFを結成。DEEP PURPLEの前
座をこなして注目を受ける。リッチー・ブラックモアに認められたロニ
ーは、'75年にRAINBOWを結成。HM/HR史に残る偉業を刻んでいく。

 '78年暮れにRAINBOWを脱退したロニーは、アイオミと意気投合してサ
バスに加入。'80年に「HEAVEN AND HELL」で大成功を収める。'83年から
は自身のバンドDIOでも成功するが、人気は徐々に後退。'91年にはサバ
スへ復帰したが、この時はアルバム1枚で終わった。

 '93年に再建したDIOは、HM/HR人気の後退もあって以前のようなヒット
は得られなかったが、その後も衰えを知らない歌唱力を披露した。そし
て'07年には"HEAVEN & HELL"で三たびアイオミ,ギーザー組と共演し、
ファンの絶大なる支持を再び勝ち取った。

 '10年5月16日、生涯現役のまま惜しまれつつ逝去。



Ian Gillan (イアン・ギラン)
 1945年8月19日生まれ。
 映画スターを夢見たギラン少年は、その早道として音楽を志し、やが
てEPISODE SIXを結成する。'69年にリッチー・ブラックモアの誘いを受
けてDEEP PURPLEに加入し、「IN ROCK」や「MACHINE HEAD」などの名盤
を送り出す。DEEP PURPLEを脱退した'73年には実業家に転身を図るが失
敗。結局はソロ活動に身を置いて、GILLANでイギリスチャート1位にまで
昇りつめる。

 '82年にGILLANを解散した翌年、アイオミと合流しサバスに加入。'84
年には脱退して、第二期編成によるDEEP PURPLEを再結成した。

 リッチーと対立した結果、'89年にはバンドを解雇されるが、'93年に
復帰。その後のリッチーやジョン・ロードのバンド脱退により、現在で
は名実共にDEEP PURPLEを率いる立場となった。

 2006年以降はソロなどでアイオミと再び共演した。



Glenn Hughes (グレン・ヒューズ)
 1952年8月21日生まれ。
 TRAPEZEでのベースとヴォーカルが認められて、'73年にDEEP PURPLE加
入。しかし当時の彼はドラッグやアルコールの問題が余りにも重く、そ
れが'76年のバンド解散の一因となる。

 その後'80年代は、ソロや"PHENOMENA"に代表されるプロジェクトを中
心に活動。'85年6月になってアイオミのソロアルバム製作に協力する。
これがいつの間にかBLACK SABBATHになってしまい、グレンは不本意なが
ら歴代シンガーに数えられてしまう。

 '92年になってようやく健康と平静を取り戻し、積極的なソロ活動を開
始。さらに多彩なプロジェクトで大活躍する。'96年に再びアイオミとセ
ッション。この作品が'04年に正式リリースされた事で、両者の新たなプ
ロジェクトが発足した。

 ロニー・ジェイムズ・ディオとは親交が深く、ロニーの追悼式で歌っ
たほか、'10年7月24日の"High Voltage Festival"ではロニーの代役とし
て、アイオミとライヴ共演を果たした。



Ray Gillen (レイ・ギラン)
 1959年5月12日生まれ。
 ニューヨークのローカルバンドで歌っていたが、'85年に元RAINBOWの
ドラマーである、ボビー・ロンディネリのバンドに参加して表舞台へと
登場する。その翌年にはグレン・ヒューズの後任として、BLACK SABBATH
のツアーへ参加。力感溢れるハイトーンとつやのある歌声で見事にライ
ヴを務め上げ、混乱期のバンドに大きく貢献。その力量をアイオミから
も評価された。ツアー後にそのまま正式メンバーの座を勝ち得たかに見
えたが、新作アルバム製作中の'87年に脱退。その後はコージー・パウエ
ルらとジョン・サイクスのBLUE MURDERに参加したが、ここでもアルバム
発表に至らず脱退する。

 その後'89年にOZZY OSBOURNEのギタリストだったジェイク・E・リー
と共にBADLANDSを結成。高い演奏力から同時期のMr.BIGなどと並び"90年
代期待のバンド"と賞賛される。しかし'92年にBADLANDSは崩壊。ソロに
転向していくつかのセッションに参加したが、翌'93年に死去。

 '10年になってサバス在籍時の「THE ETERNAL IDOL」デモ音源が公式化
され、声と歌唱力を再び評価された。



Tony Martin (トニー・マーティン)
 1956年4月19日生まれ。
 元はギターを担当していたが、イギリスのローカルバンド"ORION"や"
THE ALLIONS"で活動する間にヴォーカルへ転向。レイ・ギランがアルバ
ム製作中に脱退したため、'87年にBLACK SABBATHへ加入する。透明感の
あるしなやかな歌声は評価が高く、レイ参加前にもサバス加入の可能性
があったという。'87年「THE ETERNAL IDOL」で本格メジャーデビュー。
'88年にはコージー・パウエルの"FORCEFIELD"にも参加。持ち前の歌唱力
で一時代を築いたものの、'91年のロニー復帰で脱退を余儀なくされてソ
ロ転向。「BACK WHERE I BELONG」を発表した。

 '93年にはサバスに呼び戻されたが、その後'96年にサバスは解体。そ
れを機にソロ活動とセッション活動を本格化させる。

 近年はダリオ・モロらと活動をしつつ、2005年には2ndソロ「SCREAM」
を発表。セッションと平行してソロバンドでのライヴも盛んになり、サ
バスやプロジェクトの曲を演奏している。



Cozy Powell (コージー・パウエル)
 1947年12月29日生まれ。
 JEFF BECK GROUPやRAINBOWの他、M.S.G.やWHITESNAKEでの活躍はあま
りにも有名。'88年にBLACK SABBATHへ参加すると「HEADLESS CROSS」お
よび「TYR」で存在感を発揮。'91年に脱退するが、「FORBIDDEN」製作時
に復帰。'95年ツアー前半までバンドに在籍した。RAINBOWにおいてリッ
チー・ブラックモアと唯一対等に渡り合えたプレイヤーは、サバスにお
いてもオリジナルメンバーのオジーやギーザーらとともに、アイオミに
対して平等な立場でいられた、数少ないメンバーの一人でもある。

 '70年代から'90年代のHR/HM界を代表するドラマーとして名高いが、
同時に参加バンドの多さやセッション活動の多彩さから"渡り鳥"とも呼
ばれる。しかし本当の渡り鳥のように、元いた場所、すなわち同一バン
ドに戻ったのは、BLACK SABBATHただ一つだった。

 '98年4月5日、不運な交通事故で他界し、彼が再び参加するRAINBOWな
ど、期待された多くのプロジェクトは幻に終わってしまった。

 それでも彼のプレイや人柄を慕うファンは後を絶たず、独特のプレイ
が収められた公式作品やブートのリリースは続いている。