1968 - 1974年
ORIGINAL BLACK SABBATH #1


1968年
バンド結成
アイオミ,約2週間だけ
JETHRO TULLに参加

1969年
本格的なバンド活動開始
BLACK SABBATHに改名
8月30日,サバスとして初ライヴ
10月,1stアルバム収録

1970年
2月13日,「BLACK SABBATH」発表
シングル「Paranoid」が
イギリスでヒットする
「PARANOID」発表

1971年
「MASTER OF REALITY」発表

1972年
「VOL.4」発表

1973年
3月のライヴを録音
後に「LIVE AT LAST」となる
「SABBATH BLOODY SABBATH」発表

1974年
4月6日,CALIFORNIA JAMに出演


1975 - 1979年
ORIGINAL BLACK SABBATH #2


1975年
「SABOTAGE」発表
同年ツアーよりKeyとして
ジェズ・ウッドロフ参加

1976年
「TECHNICAL ECSTACY」発表

1977年
オジーの一時脱退
ウッドロフ離脱
デイヴ・ウォーカー参加

1978年
デイヴ脱退/オジー復帰
「NEVER SAY DIE!」発表

1979年
4月27日,オジー解雇


1979 - 1982年
RONNIE JAMES DIO #1


1979年
4月,ロニー・ディオ加入
7月,ジェフ・ニコルズ加入

1980年
「HEAVEN AND HELL」発表
ツアー中にビル脱退
ヴィニー・アピス加入
11月に初の来日公演

1981年
「MOB RULES」発表
ハマースミス4連続公演

1982年
ツアー終了後に
ロニー/ヴィニー脱退
「LIVE EVIL」発表

1982年
ツアー終了後に
ロニー/ヴィニー脱退
マイケル・ボルトンらを
オーディションするも不採用
コージー・パウエルらに
参加を呼びかけるも失敗


1983 - 1984年
IAN GILLAN


1983年
4月,イアン・ギラン加入
8月,「BORN AGAIN」発表

1984年
3月のツアー終了後,ギラン脱退


1984 - 1985年
DAVE DONATO / GLENN HUGHES


1984年
新たなシンガーを探すが
いずれも不採用に終わる
デイヴ・ドナート試用

1985年
バンドの一時解体
アイオミのソロに
グレン・ヒューズが協力
7月13日,LIVE AID 出演


1985 - 1987年
GLENN HUGHES / RAY GILLEN


1986年
「SEVENTH STAR」発表
アイオミのソロがサバス化
グレン・ヒューズ解雇
レイ・ギラン加入

1987年
新作への歌入れを最後に
レイ・ギランが脱退


1987 - 1990年
TONY MARTIN #1


1987年
トニー・マーティン参加
11月,「THE ETERNAL IDOL」発表

1988年
コージー・パウエル加入

1989年
「HEADLESS CROSS」発表
ニール・マーレイ加入
10月に9年ぶりの来日公演

1990年
「TYR」発表

1991年
ニール/マーティン脱退


1991 - 1992年
RONNIE JAMES DIO #2


1991年
ギーザー/ロニー復帰

1992年
コージー脱退/ヴィニー復帰
「DEHUMANIZER」発表
11月,「オジー引退ライヴ」で
ロブ・ハルフォードが参加
11月15日,4曲のみの
オリジナル・サバス再結成
ロニー/ヴィニー脱退


1993 - 1996年
TONY MARTIN #2


1993年
オリジナル再結成が
噂となるも実現せず
トニー・マーティン復帰
ボビー・ロンディネリ加入
新作アルバム製作

1994年
「CROSS PURPOSES」発表
3月に来日公演
ビル・ワードが一時復帰
ギーザーが再度脱退

1995年
コージー/ニール復帰
「FORBIDDEN」発表
ツアー中にコージー脱退
11月に来日公演
ツアー後、バンド解体

1996年
アイオミのセッション活動


1997 - 2006年
REUNION BLACK SABBATH #1


1997年
オジーとアイオミが合流
"OZZFEST '97"に出演も
ビル・ワードは不参加
12月,バーミンガムにて
オリジナル・サバス再結成

1998年
ビル急病でヴィニーが代役
再結成ツアー実施
10月,「REUNION」発表

1999年
ビル復帰。ツアー実施
ツアー後バンドは一時解散

2000年
アイオミの1stソロアルバム
「IOMMI」発表

2001年
バンド復活。
リック・ルービン主導で
アルバム製作に着手するが
レコーディングに至らず
ツアー実施。新曲演奏
2004年までバンド休止

2002年
2月,アイオミとオジーが
エリザベス女王の前で演奏

2003年
12月,オジーが事故で負傷

2004年
バンド再開。ツアー実施も
ジェフ・ニコルズは不参加
8月26日,オジー急病により
ロブ・ハルフォードが代役
アイオミ,グレンとの
「1996 THE DEP SESSIONS」発表

2005年
アイオミとグレンが共演
「FUSED」発表
サバス,2年連続のツアー
シャロン・オズボーン
IRON MAIDENとトラブル
11月,英国でロックの殿堂入り

2006年
3月,米国でロックの殿堂入り
バンド休止


2006 - 2010年
HEAVEN & HELL


2006年
秋頃,アイオミとロニーが再合流

2007年
3月,「THE DIO YEARS」発表
ロニー/ヴィニーと合流
HEAVEN & HELL 活動開始
大規模なワールドツアー
10月に来日公演を実現

2008年
HEAVEN & HELL 継続決定
8月に北米ツアー実施

2009年
「THE DEVIL YOU KNOW」発表
5月から8月までツアー実施

2010年
5月16日,ロニー逝去
7月24日,ロニー追悼公演
HEAVEN & HELL 活動終了
「NEON NIGHTS」発表


2011 - 2017年
REUNION BLACK SABBATH #2


2011年
11月11日,オリジナル再結成発表

2012年
1月,アイオミの病気が発覚
2月,ビルが契約問題を表明
その後のバンド活動は不参加
5月19日,バーミンガムにて
ウォーミングアップ・ライヴ
6月10日,ドニントンにて
"DOWNLOAD"フェス出演
8月3日,シカゴにて
"LOLLAPALOOZA"フェス出演

2013年
大規模なワールドツアー開始
5月12日,オジー・サバス初来日
6月,「13」発表
11月,公式ライヴ作品発表
「GATHERED IN THEIR MASSES」
12月22日,バーミンガムで
ワールドツアー最終公演

2014年
3月31日,北米よりツアー再開
7月4日,ロンドン公演にて
「13」に伴うツアー終了

2015年
9月3日,「THE END」ツアーで
バンドの活動終了を発表

2016年
1月20日,「THE END」ツアー開始
8曲入りEP「THE END」リリース
6月11日,英国ドニントンにて
ダウンロード・フェス出演

2017年
1月17日,最後のツアー開始
2月2日,バーミンガム公演初日
2月4日,同地で最終公演
3月7日,バンド解散を発表
11月17日,ライヴ作品発表
「THE END:LIVE IN BIRMINGHAM」








ORIGINAL BLACK SABBATH 前半 ('69 - '74年)


トニー・アイオミ (G),ギーザー・バトラー (B)
ビル・ワード (Dr),オジー オズボーン (Vo)

 …からなる四人の編成こそ、現在最もリスペクトされる、
 いわゆるORIGINAL BLACK SABBATHである。
 バーミンガム近隣の若者達は、仲間が自然と集まる形でバンドを
結成する。はじめはTHE EARTHと名乗っていた彼らは、クラブ廻りの
ショウで大音量のショウを披露して次第に名前を知られていく。そ
の中で当時流行の黒魔術と、近所で見かけたホラー映画に着想を得
て、突然変異的な楽曲「Black Sabbath」を生み出し、その強烈なイ
メージからバンド名も曲にそろえてBLACK SABBATHと改める。

 奇怪かつ神がかり的なショウをやるバンドとして評判になった彼
らは、レコード会社との契約を得て、1st「BLACK SABBATH」を製作
する。'70年2月に彼らがアルバムデビューした「13日の金曜日」
は、HM/HRの歴史に刻まれる記念日となった。


 SABBATHがリリースしたアルバムは大きな反響を呼んだ。さらにバ
ンドはツアーに出向いた各地で、アルバム以上ににエネルギッシュ
なショウを展開した事で、欧米における評価も高まった。

 その評価の「証明」が、'74年4月6日に行われた「CALIFORNIA
JAM」への出演だった。バンドはそこで20万人を超えるオーディエン
スを相手に、本来は主役であるEL & PやDEEP PURPLEに負けないショ
ウを披露し、米国における存在感を確固たる物とした。


Pre-SABBATH ('68年8月頃から'69年8月頃)
RARE BLEED
MYTHOLOGY
RARE BLEED
MYTHOLOGY



Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)
Jimmy
Phillips
(G)
Alan
Clarke
(Saxophone)





脱退

脱退
・'68年8月頃、"POLKA TULK ELECTRIC BLUES BAND"としてバンド結成。
 数回のギグでジミー・フィリップスとアラン・クラークは脱退。
・'68年9月頃、4人編成の"EARTH"として再スタート。
・'69年はじめ、アイオミが約2週間"JETHRO TULL"に参加するが、すぐに復帰。
・'69年から本格的なバンド活動が始まる。
・バンド名を"BLACK SABBATH"へと改め、'69年8月30日にサバスとして初ライヴを行う。


OZZY OSBOURNE mk.1 ('69年9月頃から'74年まで)






Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)
Key不在
・'69年10月16日、1stアルバムをレコーディング。
・'70年2月13日の金曜日に「BLACK SABBATH」でアルバムデビュー。
・'70年8月,シングルで発表した「Paranoid」がヒット。
・'70年9月,「PARANOID」発表。イギリスで1位を獲得。
・'71年,「MASTER OF REALITY」発表。
・'72年,「Vol.4」発表。この時期のライヴが後に「LIVE AT LAST」となる。
・'73年,「SABBATH BLOODY SABBATH」発表。1曲でリック・ウェイクマンが参加。
・'74年4月6日、"CALIFORNIA JAM"に出演。
 アイオミは'74年頃、ヒゲを剃っていた時期があった。




ORIGINAL BLACK SABBATH 後半 ('75 - '79年)


 成功に伴ってバンドの内部には、ドラッグやアルコールにまつわ
るトラブルのほか、ビジネス面でも様々な問題が山積していった。

 しかしこの辺りからアイオミがリーダーとしての指導力を発揮
し、後々に至るバンドの基礎や音楽性が固められていく。その過程
でオジーとの対立が生まれ、バンドは初期のピークから後半への曲
がり角に差し掛かる。

 '70年代中盤以降、オジーのアルコール・ドラッグ癖は一層深刻の
度を加え、バンドの運営を妨げる事が多くなった。オジーは'77年に
バンドからの「脱退」を宣言すると、ソロ活動を模索する。

 突然シンガーを失なったバンドは、元SAVOY BROWNのヴォーカリス
トであるデイヴ ウォーカーを迎えてバンドの建て直しを図るが、ウ
ォーカーの個性はバンドにフィットせず、この編成は1ヶ月程度で破
綻する。オジーもこの時点ではソロ活動の目途が立たず、結局両者
は再合流して「NEVER SAY DIE!」を製作し、バンド結成10周年記念
ツアーを行った。

 しかし一度は決裂したオジーと他のバンドメンバーとの確執は深
刻であり、'79年4月27日をもってオジーは「追放」されてしまう。
こうして'70年代のオリジナルSABBATHは終焉を迎え、バンドは崩壊
の危機に立たされてしまう…。


OZZY OSBOURNE mk.2 ('75年5月頃から'77年5月頃)






Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Jezz
Woodroffe
(Key)

一時脱退




脱退
・'75年「SABOTAGE」発表。
・ツアーに先立ち、ジェラルド"ジェズ"ウッドロフがバンド加入
 (ジェズ・ウッドロフは「SABOTAGE」製作に関与していない模様)
・この時期からマネージメントが不安定になる。
・'76年「TECHNICAL ECTASY」発表
 バンド内部の人間関係が不安定化。


DAVE WALKER ('77年秋から'78年1月)
SAVOY BROWN



セッション参加

Dave
Walker
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Don
Airey
(Key)

解雇




RAINBOW
・'77年10月頃、オジーが脱退宣言。ソロ転向を図る。
・元SAVOY BROWNのデイヴ・ウォーカーをシンガーとして迎える。
・新ラインアップで'78年1月6日にテレビ出演。「Junior's Eyes」プロトタイプを演奏。
・'78年1月後半、ウォーカー解雇。
・ドンはサバスがPAを借りていた会社の縁でセッション参加。


OZZY OSBOURNE mk.3 ('78年1月頃から'79年4月27日)

バンド復帰





Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)
Don Aireyは
アルバムのみ

ツアーでは
Key不在

ソロ活動




・'78年初頭、オジーがバンドに復帰。
・'78年「NEVER SAY DIE!」発表。
・'78年6月18日・19日,ハマースミス公演
 このライヴが収録されて「NEVER SAY DIE!」(映像版)となる。
・ドンは'78年11月にRAINBOWへ参加。
・'79年4月27日,オジー解雇。




第一次 ロニー・ジェイムズ・ディオ時代 ('80 - '82年)


 '79年のオジー解雇に先立ち、アイオミはシャロン・アーデンの紹
介により、元RAINBOWのヴォーカルであるロニー・ジェイムズ・ディ
オと面識を持つ。最初はマネージメントの意向もあって、オジーで
のバンド継続も考えられたが、ロニーとSABBATHのセッションは素晴
らしい相性を示し、オジーの解雇とロニーの加入が決定する。


 オジー解雇のショックから当初はギーザー・バトラーもバンドを
離れたが、アイオミはロニーらと作業を続行。QUARTSのジェフ・ニ
コルズや、元RAINBOWのクレイグ・グルーバーを曲作りのヘルプで参
加させる。その後ギーザーは'80年初頭にバンドへ復帰。ニコルズも
キーボードとしてバンドに引き続き協力。彼はその後長年にわたっ
てアイオミの片腕として活躍する事になる。


 オジー解雇の衝撃とバンド人気の低落は、SABBATHをほとんど瀕死
の状態に追い込んでいたが、ロニー独自のファンタジックな世界観
と抜群の歌唱力がバンドに新しい生命をもたらした。新作「HEAVEN
AND HELL」は当時盛り上がりを見せていたHM/HR人気の追い風を受
け、歴史的な大成功を収めた。こうして、オリジナルSABBATHと並び
賞される、もうひとつの黄金時代が幕を開けたのである。


 ツアー開始後の1980年8月、ビル・ワードがバンドを離れ、後任の
ドラムとしてヴィニー・アピスが加入する。この編成により初めて
の来日公演が実現し、翌'81年には「MOB RULES」が製作される。


RONNIE JAMES DIO mk.1 ('79年7月頃から'80年初頭)
RAINBOW

QUARTS

セッション参加

Ronnie
James Dio
(Vo/B)

Tony
Iommi
(G)

Geoff
Nicholls
(G/B/Key)

Bill
Ward
(Dr)

Craig
Gruber
(B)


Key転向

離脱
・'79年5月頃、ロニー・ジェイムズ・ディオ加入
 同時期にギーザー・バトラーが脱退。セッションではロニーがベースも一時担当
・QUARTZのジェフ・ニコルズが曲作りのヘルプで参加。
・セッションのベースとして、元RAINBOWのクレイグ・グルーバーが参加。


RONNIE JAMES DIO mk.2 ('80年初頭から'80年8月19日)



バンド復帰



Ronnie
James Dio
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)




脱退

・'80年初頭、ギーザーがバンドに復帰。
 ジェフはキーボードとして引き続きバンドに協力。
・'80年「HEAVEN AND HELL」発表。
・'80年8月19日のライヴを最後にビル・ワードが脱退する。


RONNIE JAMES DIO mk.3 ('80年8月後半から'82年末)



AXIS


Ronnie
James Dio
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Vinny
Appice
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

DIO結成



DIO結成

・'80年8月末、ヴィニー・アピス加入。
・'80年10月17日のニューヨーク公演を収録。後に「BLACK & BLUE」として映像作品化。
・'80年11月、初の来日公演が実現。
・'81年秋「MOB RULES」発表。
・'81年12月31日から'82年1月3日にかけてのロンドン公演を収録。
 2007年に「LIVE AT HAMMERSMITH ODEON」として音盤化。
・'82年アメリカツアーの3公演を収録。
 '82年末に「LIVE EVIL」として発表。
・'82年後半、ロニーとヴィニーが脱退し、DIOを結成する。




"PURPLE SABBATH" イアン・ギラン在籍時 ('83 - '84年)


 ロニーとヴィニーを擁する編成は1981年に「MOB RULES」を製作・
発表する。ライヴにおけるパフォーマンスは依然として素晴らしい
ものの、この辺りからロニーとアイオミ,ギーザー組の間には溝が
生まれ始めていた。1982年の「LIVE EVIL」ミキシング中、バンドの
方向性と指導権を巡って両者は決裂。ロニーはヴィニーを伴いDIO結
成へと走った。

 ロニーと喧嘩別れしたアイオミとバトラーは、マネージメントの
紹介で元DEEP PURPLEのイアン・ギラン (Vo) と接触する。

 イメージが異なる両雄の合体は一部から「SABBATHらしくない」と
批判され、アイオミ自身も当初はこのラインナップがSABBATHの名前
を冠する事に難色を示したという。しかし大物同士のコラボレーシ
ョンは大きな話題となり、特に北米におけるアルバムセールスやツ
アーは成功を収め、マネージメントの目論見どおり、SABBATHは「延
命」することが出来た。


 ギランにとってのSABBATH参加は、明らかにDEEP PURPLE再結成ま
でのアルバイトだった。しかしそのお仕事的雰囲気とは裏腹に、シ
ョウや楽曲で発散されるエネルギーは壮絶なものであった。


IAN GILLAN mk.1 ('83年2月から6月)
GILLAN



バンド復帰


Ian
Gillan
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)




再度脱退

・'83年2月,イアン・ギランと合流。"ドリンク・ミーティング"の末に参加を決定。
・'83年4月,ギランのサバス加入を正式発表。
・'83年6月,ビル・ワードを呼び戻してアルバムをレコーディング。
・'83年7月,ビルがレコーディングのみで離脱する。
・'83年8月「BORN AGAIN」発表


IAN GILLAN mk.2 ('83年7月から'84年3月)



E.L.O.


Ian
Gillan
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bev
Bevan
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

DEEP PURPLE



E.L.O.

・'83年7月,E.L.O.からベヴ・ベヴァン加入。
・'83年8月,レディング フェスにトリで出演。'84年3月までツアー継続。
・'84年3月,イアン ギラン脱退。第二期編成でのDEEP PURPLE再結成に参加。




バンドの一時崩壊とLIVE AID出演 (1985年)


 「BORN AGAIN」ツアー終了後、イアン・ギランはDEEP PURPLE再結
成のためSABBATHを脱退し、バンドは再びシンガーを失った。アイオ
ミはこの時期、オリジナル・メンバーの再集結も模索するが、結局
新たなシンガーを探す事になった。

 その過程でデイヴ・ドナートなど何人かのヴォーカルを試すも、
結局上手くいかず、'85年初頭、BLACK SABBATHは一時崩壊する。


 ギーザーとも別れてバンドが解体すると、アイオミはソロ活動へ
の転向を意識する。その手始めとしてソロアルバム製作を開始し、
ジェフ・フェンホルトらを起用してデモを製作する。

 複数名のシンガーを起用するアイディアもあったが、最終的には
卓越した歌唱力を買って、元TRAPEZE - 第三期DEEP PURPLEのグレ
ン・ヒューズ (Vo/B)をシンガー迎えレコーディングを行った。


 その作業中に当たる1985年7月13日、アイオミはオジー,ギーザー
そしてビルのオリジナル・メンバーで、世界的なチャリティ・イベ
ント"LIVE AID"へ出演。瞬間的ながら、オリジナルSABBATHでのライ
ヴが実現した。


RON KEEL ('84年4月頃)
STEELER



バンド復帰


Ron
Keel
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

KEEL




・'84年4月頃、ロン・キールと接触。
 アイオミらが聴いたデモ・テープが他人と判り不採用。
・デモテープで歌っていたのは、カル・スワンだと推察される。
 後に日本国内の報道で「カル・スワン加入」が報じられる。
・同じ時期、オリジナル・メンバーでの会合。再結成を模索するも失敗。


DAVE DONATE ('84年夏から'85年初頭)






Dave
Donate
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

WHITE TIGER

ソロ転向を意識

GEEZER
BUTLER BAND

ENGLAND'S
GLORY

アイオミに帯同
・'84年夏、デイヴ・ドナートを加えデモ製作を行う。
 「The Shining」の原型「No Way Out」などを収録するも、ドナートは結局不採用。
・'85年1月、メンバーの離脱が相次ぎバンドは事実上解散する。
・ギーザーは自身のソロ活動として"GEEZER BUTLER BAND"を立ち上げる。
・ビルは一足先にバンドを離脱し、ENGLAND'S GLORYというバンドを立ち上げるが
 生活状況は厳しかったとの事。
・ドナートは'86年にWHITE TIGERを結成するが、パッとしないままフェイドアウト。


バンドの一時崩壊とアイオミのソロ活動
JEFF FENHOLT ('85年春)
同時期に
JOSHUA

LITA FORD
LITA FORD


Jeff
Fenholt
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Gordon
Copley
(B)

Eric
Singer
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

離脱




・'85年春頃、アイオミはリタ・フォードの縁でミュージシャンを召集。
 ソロアルバムの製作に着手する。
・シンガーはジェフ・フェンホルトを試すが上手くいかずに不採用となる
 ブート「STAR OF INDIA」(ジェフ版デモ)
・同じ頃、ジェフはギーザーの楽曲製作にも協力。
 ブート「THE BATTLE OF THE DEMOS 1985」(GEEZER BUTLER BAND デモ)


GLENN HUGHES mk.1 ('85年6月)
GARY MOORE





Glenn
Hughes
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Gordon
Copley
(B)

Eric
Singer
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)



LITA FORD


・'85年6月、シンガーにグレン ヒューズを迎えレコーディングを行う。
 「No Stranger To Love」 (シングル版) 収録


LIVE AIDで一公演(3曲)のみオリジナル再結成
OZZY OSBOURNE mk.4 ('85年7月13日)

Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

ソロ継続

ソロを意識

GEEZER BUTLER
BAND

路上生活?

アイオミに帯同
・'85年7月13日、LIVE AIDにおいて一日限りのオリジナルSABBATH再結成。
 3曲の演奏のみで再び解散。




BLACK SABBATH Featuring TONY IOMMI ('86 - '87年初頭)


 元TRAPEZE - 第三期DEEP PURPLEのグレン・ヒューズ (Vo/B)をシ
ンガーに迎えて、アイオミのソロアルバムとしてレコーディングさ
れた「SEVENTH STAR」であったが、BLACK SABBATHの存続を望むレー
ベルの意向で、"BLACK SABBATH Featuring TONY IOMMI"という、奇
妙な名義でリリースされる。

 ここまではまだ「トニー・アイオミのソロ活動」であったが、ツ
アーを開始する時点では、名実ともにBLACK SABBATHとして活動する
事になってしまった。グレンがこれに怒りを覚えて奇行に走り、ラ
イヴでも満足に歌えなかった事から、アイオミはやむなくグレンを
解雇する。


 後任として迎えられたのは、無名の新人だったレイ・ギラン。軽
く音合わせしたオーディションで彼は素晴らしい歌声を披露し、バ
ンド加入が決定する。

 レイは持ち前の声と歌唱力でよく期待に応え、ツアーを終了する
まで無事に大役を果たした。そしてこのメンバーで新作の製作に取
り掛かったのだが…。




アイオミのソロ活動が次第にSABBATH化
GLENN HUGHES mk.2 ('85年6月から'86年3月)






Glenn
Hughes
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Dave
Spitz
(B)

Eric
Singer
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

後にソロ活動




・'85年夏、ベースをデイヴ・スピッツに交代し、アルバムの製作作業を継続。
・'86年1月,「SEVENTH STAR」発表
・'86年3月後半,サバス名義でツアーを開始するがグレンが満足に歌えず即解雇。



3月末,ツアー中のシンガー交代
RAY GILLEN mk.1 ('86年3月から'86年10月)
RONDINELLI





Ray
Gillen
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Dave
Spitz
(B)

Eric
Singer
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)



一時離脱


・'86年3月29日,レイ ギランをシンガーとして起用。
 イギリスツアーが終了する6月までツアーを継続する。
・'86年6月,ロンドンでのショウがビデオ収録されたが、公式発表は見送られる。
・このメンバーで次回作の作業を開始。スピッツがプロデューサーと対立し、離脱する。


RAY GILLEN mk.2 ('86年10月から'87年初頭)


GARY MOORE



Ray
Gillen
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Bob
Daisley
(B)

Eric
Singer
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

BLUE MURDER


GARY MOORE

GARY MOORE

・'86年10月頃、ボブ・ディスリーを迎えてアルバムの製作作業を継続する。
 ブート「THE ETERNAL IDOL - RAY GILLEN MIX」など
・ボブはバンドへ正式参加を要請されるが、作業後GARY MOOREへと戻る。
・'87年に入ってから、メンバーが相次いで離脱する。
 エリックもレコーディング後にバンドを離れ、GARY MOOREのツアーに参加。
 レイはジョン・サイクスのBLUE MURDERへ参加。'89年にエリックらとBADLANDSを結成。




前期 トニー・マーティン時代 ('87 - '90年)


 アルバム「THE ETERNAL IDOL」製作中にレイ・ギランがバンドを
脱退した事により、アイオミは以前から接触していた新人シンガー
のトニー・マーティンをバンドへ加入させる。

 マーティンとの相性の良さを認めたアイオミは、長らくアプロー
チしてきた大物ドラマー,コージー・パウエルを遂に口説き落とし
て獲得し、さらにはその友人のニール・マーレイ (B)をも迎えて、
スーパーバンド的ラインナップを形成するに至る。


 '89年の「HEADLESS CROSS」および'90年発表の「TYR」でメロディ
アスな路線は結実し、ロニー時代を超える新たな黄金期の到来を感
じさせた。が、そのロニーがSABBATHに復帰した事で、功労者たるマ
ーティンは解雇に近い形で、バンドを離れねばならなかった。


 しかしアイオミはメロディアスな路線から切り返す形で、ロニー
を擁する編成において「ヘヴィネス路線」を選択する。さらにはオ
ジーを迎えたオリジナルSABBATH再結成の思惑も絡み、事態は思わぬ
方向へと動いていく…。


TONY MARTIN mk.1 ('87年3月から'87年夏)
ALLIANCE


E.L.O.


Tony
Martin
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Dave
Spitz
(B)

Bev
Bevan
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)




E.L.O.

・レイ・ギランの後任としてトニー・マーティンが加入。
 新作の歌をレイのテイクから差し替える
・ドラムにはスタジオへ遊びに来たベヴ・ベヴァンを、そのまま加入させる。
・ボブ・ディズリーに代わるベースとして、 ギーザー・バトラーともリハーサルする。
 結局ギーザーは復帰せず、デイヴ・スピッツが戻る。
・'87年7月20日、アルバム完成前にギリシャ・アテネでフェスティバルに出演。


TONY MARTIN mk.2 ('87年夏)



THE CLASH


Tony
Martin
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Dave
Spitz
(B)

Terry
Chimes
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)



脱退


・南アフリカツアー直前にベヴ・ベヴァンが脱退。
 後任としてテリー・チャイムズが加入する。
・南アフリカでのライヴ終了後にデイヴ・スピッツが脱退する。


TONY MARTIN mk.3 ('87年11月から12月)


VIRGINIA WOLF



Tony
Martin
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Jo
Burt
(B)

Terry
Chimes
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)



脱退


・11月,「THE ETERNAL IDOL」発表。
・デイヴの後任としてジョー・バートが加入。
・'87年11月22日から12月10日までドイツ・イタリアをツアー。
・ツアー終了後にバートは脱退。


TONY MARTIN mk.4 ('88年5月29日)






Tony
Martin
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geoff
Nicholls
(B)

Terry
Chimes
(Dr)
Key不在




脱退

・'88年5月29日、イギリス・オールドベリーでチャリティギグに出演する。
・この時はジェフ・ニコルズがベースを担当。
・ショウ終了後にテリーがバンドを脱退。


TONY MARTIN mk.5 ('88年夏から'89年4月)


セッション参加 E.L.& Powell


Tony
Martin
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Laurence
Cottle
(B)

Cozy
Powell
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)



離脱


・'88年夏、コージー パウエルを迎える
・この時もギーザー復帰が浮上するが、ギーザーはOZZY OSBOURNEに参加。
・セッションマンのローレンス・コトルを加え新作アルバムの製作を行う。


TONY MARTIN mk.6 ('89年5月から'90年12月)


VOW WOW



Tony
Martin
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Neil
Murray
(B)

Cozy
Powell
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

ソロ活動


脱退


・'89年5月,「HEADLESS CROSS」発表。
・ニール・マーレイをベースに迎え、ソ連を含むワールドツアーを開始。
 10月には9年ぶりの来日公演も実現した。
・1989年ツアーの終了後、同一の編成で新作アルバム製作。
・1990年9月「TYR」を発表。
・'90年10月から12月までヨーロッパツアー。
 1990年ツアー終了後、ニールが脱退しギーザーが復帰。




第二次 ロニー・ジェイムズ・ディオ時代 ('91 - '92年)




 ロニーを擁するSABBATHは「HEAVEN AND HELL」で世界的成功を収
めたが、「MOB RULES」のセールス不振に端を発するバンド内部の不
協和音は、「LIVE EVIL」での製作途中で内部分裂を起こすに至り、
正味二年半でラインナップが崩壊する。


 その後はアイオミがトニー・マーティンやコージー・パウエルら
とバンドを運営していたが、'91年になってギーザーがバンド復帰を
申し出る。この際ギーザーは、アイオミに対しロニーとの再共演を
提案した。同時期にDIOをたたんだロニー・ジェイムズ・ディオは、
この話に乗って復帰し、SABBATHはアイオミ,ギーザー組にロニーと
コージーが在籍するというスーパーバンド状態になった。


 しかし、この「スーパーバンド」はアルバム製作段階で既に躓い
ていた。ロニーと衝突したコージーが「落馬事故」で脱退すると、
バンドはヴィニー・アピスを迎えて、過去のラインナップによる
「再結成」状態になる。しかしこの「再結成」も、バンドメンバー
の思惑は食い違っており、ツアー中の「オジー前座拒否事件」を待
つまでも無く、早々と解体が既定路線に乗ってしまっていた。


 この「オジー引退ライヴ」では、出演を拒否したロニーの代役と
して、ロブ・ハルフォードがSABBATHのフロントを務めた。同時にこ
のライヴではオリジナル編成での再結成も実現し、SABBATHは大きな
岐路に立つこととなった。


RONNIE JAMES DIO mk.4 ('91年1月頃から'91年3月頃)
DIO

OZZY
OSBOURNE



Ronnie
James Dio
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Cozy
Powell
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

一時離脱




・'91年1月,ニール・マーレイが脱退してギーザー ・バトラーが復帰。
・ギーザーがロニーの復帰を働きかけ、トニー・マーティンもバンドを離脱する。
・新作アルバムの製作に取り掛かるがコージーとロニーが対立し、難航する。


TONY MARTIN mk.7 ('91年4月頃から'91年初夏)
呼び戻す





Tony
Martin
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Cozy
Powell
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

ソロ活動




・'91年4月頃、ロニーがバンドを一時離脱。
・トニー・マーティンを呼び戻しセッションを続行。


RONNIE JAMES DIO mk.5 ('91年初夏から'91年10月頃)
バンド復帰





Ronnie
James Dio
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Cozy
Powell
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)




ソロ活動

・'91年夏頃にはロニーが復帰。マーティンは再びソロ活動に転じる。
・'91年10月頃、コージーが落馬事故により負傷。バンド脱退
・マーティンはコージー,ニール・マーレイらと"COZY POWELL'S HAMMER"として活動。


RONNIE JAMES DIO mk.6 ('91年11月頃から'92年11月13日)



WORLD WAR 3


Ronnie
James Dio
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Vinny
Appice
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

DIO




・'91年11月頃、ギーザーの意向もありヴィニーがバンド復帰。
・'92年6月「DEHUMANIZER」発表。11月までツアーを行う。



コスタ・メサでの「オジー引退ライヴ」 前座出演
ROB HALFORD mk.1 ('92年11月14日から'92年11月15日)
JUDAS PRIEST





Rob
Halford
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Vinny
Appice
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

FIGHT



DIO

・'92年11月14日・15日、コスタ・メサで行われた「オジー引退ショウ」に前座出演。
・ロニーがオジーの前座を拒否したため、ロブ・ハルフォードが代役出演を果たす。
・そのままロニーはバンドを脱退し、ヴィニーもショウ終了後に脱退する。



コスタ・メサでの「オジー引退ライヴ」 オリジナル再結成
OZZY OSBOURNE mk.5 ('92年11月15日)
ソロ活動


ソロ活動


Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

一時休業のち
ソロ活動



離脱

・'92年11月15日、オジーのセット終了後にオリジナル編成で特別ステージを披露。
・継続的な再結成を望まれたが、この時点では条件が折り合わず、失敗する。




後期 トニー・マーティン時代 ('94 - '95年)


 '92年にロニーがSABBATHを脱退した後、バンドはオジーと合流し
て、オリジナルSABBATH再結成が模索されるが、この時はビジネスな
どの諸問題から結局実現しなかった。

 第三の選択肢としてトニー・マーティンが呼び戻され、'94年に再
びメロディアス路線の作品である「CROSS PURPOSES」が製作・発表
される。しかし同作はギーザー・バトラー残留の影響もあり、ファ
ンタジックだった「TYR」とは異なる、現代的側面をもった作品にな
った。


 そのギーザーが脱退した後、'95年にはコージー・パウエルとニー
ル・マーレイが戻ってきたが、この時製作された「FORBIDDEN」は、
当時流行のヘヴィネスを追求したものであり、バンド人気も往時の
ような盛り上がりは見られなかった。時代の気運はすでにオリジナ
ル再結成へ傾いており、マーティンの奮闘も空しく、'96年にアイオ
ミはバンドを解体する。フェイドアウト的なマーティン時代の終焉
は、どこか釈然としないものが残った。


 アイオミは1996年を静養と余暇のセッションに当てると、年が明
けた1997年にはシャロン・オズボーンの打診を受け、ギーザーとと
もに"OZZFEST"ツアーへBLACK SABBATHとして参加。

 そして1997年末には、オリジナルSABBATH再結成の興奮が、ファン
とメタル・シーンを飲み込んでいくのである。


TONY MARTIN mk.8 ('93年から'94年6月)
ソロ活動





Tony
Martin
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bobby
Rondinelli
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)




離脱

・'92年末,トニー・マーティンが復帰。
 ドラムにボビー・ロンディネリを加えて新作アルバムの製作を行う
・'94年2月,「CROSS PURPOSES」発表。
・'94年2月から6月までツアー。3月には'89年以来となる来日公演が実現。
・4月13日のハマースミス公演を収録。
 公式ライヴ作品「CROSS PURPOSES LIVE」として、'95年3月に発表。


TONY MARTIN mk.9 ('94年8月から'94年9月)



一時復帰


Tony
Martin
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)



OZZY
OSBOURNE

離脱

・'94年8月末から9月初めの南米ツアーにビル・ワードが帯同する。
・ツアー終了後、ギーザー・バトラーが脱退。
 OZZY OSBOURNEに参加しつつ、ソロ活動を開始する。


TONY MARTIN mk.10 ('94年秋から'95年8月)


BRIAN MAY
BRIAN MAY


Tony
Martin
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Neil
Murray
(B)

Cozy
Powell
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)




脱退

・'94年末、コージーとニールが復帰。
・'95年6月,「FORBIDDEN」発表
・アメリカツアー中の8月3日,コージーがバンドの活動に疑問を感じ脱退する。


TONY MARTIN mk.11 ('95年8月から'95年11月)



バンド復帰


Tony
Martin
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Neil
Murray
(B)

Bobby
Rondinelli
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)

脱退


脱退

脱退

・'95年8月,ボビーがバンドに復帰し残りのツアー日程を消化する。
・11月には2年連続で来日公演を行う。
・ツアー終了後、バンドは活動を停止する。
・'96年4月,ベスト盤「THE SABBATH STONES」リリース。




サバスの一時休止とアイオミのセッション活動
GLENN HUGHES mk.3 ('96年秋)
ソロ活動





Glenn
Hughes
(Vo/B)

Tony
Iommi
(G)

Dave
Holland
(Dr)

Don
Airey
(Key)
Rob
Halford
とも
セッション

ソロ活動




・'96年夏から秋にかけ、アイオミは余暇的なセッション活動を試みる。
・当初はロブ・ハルフォードと接触するが、音源を残すには至らなかった。
・最終的にグレン・ヒューズと合流しデモ製作を行う。
 未発表のうちにテイクが流出。ブート化される。
・2004年秋に「THE 1996 DEP SESSIONS」として正式リリース。
 その際ドラムをジミー・コプリーに、一部キーボードをジェフ・ニコルズに差し替え。




REUNION BLACK SABBATH #1 ('97 - 2006年)


 アイオミがバンド運営を維持するために決断した「オジー追放」
は、SABBATHにはロニーとの新時代を、そしてオジーにはソロ・ミュ
ージシャンとしての活路を与える事となった。

 当初はSABBATHも「HEAVEN AND HELL」で成功を収めたものの、オ
ジーはソロ活動でSABBATH以上の大成功を収めた。

 対してSABBATHはロニー時代以降もトニー・マーティンらと優れた
作品を生み出したが、常にメンバーの離合集散を繰り返し、オジー
を越えるカリスマ性を得られないまま、商業面では大きく水をあけ
られてしまう。


 しかし'92年、オジーの「引退ライヴ」におけるオリジナル再結成
が互いの関係修復のきっかけとなって、'97年には完全な形での再結
成が実現。大々的なワールドツアーも成功させ、SABBTHはようやく
そのキャリアにふさわしい世界的成功を手にしたのであった。

 「伝説の復活」に若いファンは狂喜し、オジーとのオリジナル編
成こそがBLACK SABBATHであるという認知が浸透した。しかし80年代
のBLACK SABBATHを愛する者には、オジー時代以外を半ば否定された
形になり、複雑な心境であった。


OZZY OSBOURNE mk.6 ('97年5月から'97年6月)
ソロ活動


OZZY
OSBOURNE


Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Mike
Bordin
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)



ヘルプ参加
・'97年5月,"OZZFEST '97"においてBLACK SABBATHが登場する。
・この時はビル・ワードが呼ばれず、マイク・ボーディンが代役を務める。


OZZY OSBOURNE mk.7 ('97年7月1日)



UGLY KID
JOE


Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Shannon
Larkin
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)



ヘルプ参加
・7月1日のみUGLY KID JOEのシャノン・ラーキンがドラムを担当。


OZZY OSBOURNE mk.8 ('97年12月から'98年5月)



ソロ活動


Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)




病気療養

・'97年12月4日と5日、バーミンガムにおいてオリジナル編成のSABBATHが再結成。
 公式作品「REUNION」および「THE LAST SUPPER」が製作される。
・'98年は再結成ツアーが告知されたが、ビル・ワードが急病で療養に入る。


OZZY OSBOURNE mk.9 ('98年5月から'98年12月)



DIO


Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Vinny
Appice
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)




離脱

・体調不良のビルに代わり、ヴィニー・アピスがDIOを抜けて参加。
・このためヴィニーはしばらくの間ロニーと疎遠になってしまう。


OZZY OSBOURNE mk.10 ('98年末から2004年6月)



バンド復帰


Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Geoff
Nicholls
(Key)





TONY MARTIN
・'98年の年末ライヴからビルが復帰。
 翌'99年は年間を通して大規模なワールドツアーが行われた。
・'00年、アイオミが初めてのソロアルバム「IOMMI」を発表。
 オジーとビル、ローレンス・コトルも参加。
・何度かの休止を挟みながらも、オリジナル編成でのライヴ活動が継続される。
・2001年にはリック・ルービンのプロデュースでアルバムの製作を行う。
 「Scary Dreams」など約6曲の新曲を作るが、アルバム製作は頓挫する。
・2004年の活動再開時にはジェフ・ニコルズが呼ばれず、バンドから離脱。


OZZY OSBOURNE mk.11 (2004年6月から2004年9月)




TRAVIS

Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Adam
Wakeman
(Key)





・'04年6月からは、リック・ウェイクマンの実子アダム・ウェイクマンがバンドに参加。




オジーの急病によるピンチヒッター出演
ROB HALFORD mk.2 (2004年8月26日,ニュージャージー州カムデン公演)
JUDAS PRIEST





Rob
Halford
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Adam
Wakeman
(Key)

JUDAS PRIEST
ソロ活動




・OZZFESTツアー中の'04年8月26日、オジーが急病のためステージを欠席。
 JUDAS PRIESTとして参加していたロブ・ハルフォードが急遽代役を務めた。
・セットは全てオリジナルSABBATHの曲。'80年代からの選曲は無かった。




アイオミのソロ活動
GLENN HUGHES mk.4 (2004年秋から2005年春)
HTP/ ソロ

セッション参加 k

Glenn
Hughes
(Vo/B)

Tony
Iommi
(G)

Kenny
Aronoff
(Dr)

Bob
Marlette
(Key)
Bob
プロデュース
および
キーボード

一部の曲では
ベースも担当

ソロ活動




・2004年秋,「1996 THE DEP SESSIONS」が公式リリース。
・これが切っ掛けでアイオミのソロにグレンが全面参加する。
・2005年7月,「FUSED」発表。


OZZY OSBOURNE mk.12 (2005年6月から2006年3月)






Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)

Adam
Wakeman
(Key)

ソロ活動




OZZY
OSBOURNE
・2005年8月20日,カリフォルニア州サンバーナディーノ公演において、
 シャロンとIRON MAIDENがトラブルを起す。
・2005年11月,サバスがイギリスでロックの殿堂入り。
・2006年3月13日,アメリカでもロックの殿堂入りを果たす。




HEAVEN & HELL - 第三次ロニー時代 ('07年 - '10年)




 1991年、ギーザーがロニーとアイオミを仲介し「再結成」が実現
した。しかしこの時の「再結成」は各人で思惑が異なっており、ア
ルバムの製作段階からお互いの衝突が見られた。

 「オジー引退ライヴ」の前座を拒否したロニーはそのままバンド
を離脱して新しいDIOを立ち上げ、もはやロニーとSABBATHの合流は
無いかのように思われた。


 しかしオリジナルSABBATH再結成後の'07年、ロニー時代のベスト
アルバム発表がきっかけで、アイオミとロニーは合流。三度目の
「ロニー時代」がやって来た。


 BLACK SABBATHの名義がオジーとのオリジナル編成に限定されたた
め、今回の再結成はHEAVEN & HELLというプロジェクト名義に落ち着
いた。しかし2007年以降のワールドツアーと新作フルレンス・アル
バムは多くのファンから絶大な支持を得て、'80年をも超える大成功
を収めた。2007年10月に行われた来日公演も大盛況であった。

 その翌年もバンド活動は継続され、2009年4月には待望のフルレン
ス・アルバム「THE DEVIL YOU KNOW」が発表された。しかし2009年
のツアー終了後、ロニーの病気治療が発表される・・・・・・。


 '10年5月16日にロニーが逝去し、バンドとしてのHEAVEN & HELLは
終焉の時を迎える。追悼公演となった同年7月24日のHigh Voltage
Festivalには、ロニーの代役ヴォーカルとしてグレン・ヒューズと
ヨルン・ランデが迎えられた。

 バンドだけでなく、メタルの歴史上でも「一つの時代」に幕が下
ろされた瞬間だった…。


RONNIE JAMES DIO mk.7 (2006年秋)
DIO





Ronnie
James Dio
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)





離脱

・ロニー時代のベスト盤発表計画に伴い、ロニーとアイオミが15年ぶりの再合流。
・当初はビルも参加予定だったが、途中で離脱。


RONNIE JAMES DIO mk.8 (2006年11月から2010年5月)
DIO兼業


DIO兼業

Ronnie
James Dio
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Vinny
Appice
(Dr)

Scott
Warren
(Key)
現役のまま逝去



・ビルの後任としてヴィニー・アピスが参加。新曲をレコーディング。
・'07年春「THE DIO YEARS」リリース
・'07年3月から11月までワールドツアーを行う。
 KeyはDIOのスコット ウォーレンが担当。
・3月のニューヨーク公演を収録。
 「LIVE FROM RADIO CITY MUSIC HALL」として公式作品化
・'09年に新作フルレンス「THE DEVIL YOU KNOW」を発表。
・'10年5月16日のロニー逝去によって、バンドとしての活動が終了。




"HIGH VOLTAGE 2010"でのロニー追悼公演
GLENN HUGHES mk.5 (2010年7月24日,ロンドン・ヴィクトリアパーク)
ソロ活動




ソロ活動

Glenn
Hughes
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Vinny
Appice
(Dr)

Scott
Warren
(Key)

Jorn
Lande
(Vo)

ソロ活動



離脱

DIO
DISCIPLE

ソロ活動
・ロニーの追悼公演として、2010年7月24日の"HIGH VOLTAGE 2010"に出演。
・一部ではヴォーカルについて、ロブ・ハルフォードがウワサされた。
 最終的にはグレン・ヒューズとヨルン・ランデが歌を分け合った。
・フィル・アンセルモがラストに突然現われ、「Neon Knights」でちょっと歌う。




REUNION BLACK SABBATH #2 (2011年以降)




 HEAVEN & HELLが活動を終了したのち、オリジナル編成によるサバ
ス復活への期待が高まった。しかしこの時点では、オジーはソロ活
動があり、アイオミもイアン・ギランらとのプロジェクトを手がけ
ていたため、直ちには合流が実現しなかった。


 しかし2011年秋になると、サバスの活動再開が現実味を帯びる。
そして同年11月11日、ロサンゼルスの"Whisky A Go-Go"において記
者会見が行われ、オリジナル編成でのBLACK SABBATH活動再開と新作
アルバムの製作、そしてワールドツアーの実施が発表された。


 しかし年が明けた2012年初頭、アイオミの病気治療が発表され、
ファンに衝撃を与える。さらに同時期、ビル・ワードが契約面にお
ける「受け入れ可能な条件」を求め、バンドへの不参加を表明する
など、バンド活動はそれまでにない危機に陥った。


 それでもバンドは活動を継続し、ビルの代役トミー・クルフェト
スを迎えた編成で2012年のライヴを実現する。そして2013年には公
約どおり新作アルバム「13」を製作し、来日公演を含むワールドツ
アーを行ったのである。

 そして2016年1月から、バンド解散を掲げて「THE END」を開始。
2017年2月4日のバーミンガム公演を最後としてサバスは活動を終了
し、「メタルのゴッドファーザー」は長い眠りについた・・・・・・。


2011年11月11日の再結成発表・記者会見
OZZY OSBOURNE mk.13 (2011年11月11日)
ソロ活動





Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Bill
Ward
(Dr)





離脱

・2011年11月11日,オリジナル編成による活動再開を発表。
・2012年1月,アイオミにリンパ腫が発覚。
 病気療養に入る必要から、活動計画の修正を余儀なくされる。
・2012年2月,ビルが「受け入れ可能な条件」での契約を求める。
 契約問題が解決せず、その後のバンド活動には不参加となる。


3回のみの2012年ライヴ
OZZY OSBOURNE mk.14 (2012年5月から8月)



OZZY
OSBOURNE
OZZY
OSBOURNE

Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Tommy
Clufetos
(Dr)

Adam
Wakeman
(Key)





・5月19日,バーミンガムにおいて復活ライヴを行う。
・6月10日,"DOWNLOAD 2012"でヘッドライナー出演。
・8月3日,アメリカ・シカゴでのの"LOLLAPALOOZA 2013"に出演。


新作「13」のレコーディング
OZZY OSBOURNE mk.15 (2012年秋から2013年初頭)



RAGE AGAINST
THE MACHINE


Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Brad
Wilk
(Dr)

Rick
Rubin
(Producer)



セッション参加
・2012年8月から2013年1月にかけて新作のレコーディング。
・プロデューサーのリック・ルービンは、ドラムにブラッド・ウィルクを起用。
 ビルの代役には、カール・パーマーやジンジャー・ベイカーの名も挙がった。
・2013年6月,「13」発表。アメリカとイギリスでチャート1位を達成。


2013年〜2017年ワールドツアー
OZZY OSBOURNE mk.16 (2013年4月から2017年2月)






Ozzy
Osbourne
(Vo)

Tony
Iommi
(G)

Geezer
Butler
(B)

Tommy
Clufetos
(Dr)

Adam
Wakeman
(Key)





・2013年4月20日,オセアニアからワールドツアー開始。
・5月12日,"OZZFEST JAPAN 2013"出演。オジー・サバスで初の来日公演。
・11月,公式ライヴ作品「LIVE...GATHERED IN THEIR MASSES」を発表。
・2016年1月20日,「THE END」ツアー開始。8曲入りEP「THE END」リリース。
・2017年2月4日,バーミンガム公演を最後にライヴ活動終了。
・2017年3月7日,公式ソーシャルメディアにおいて、バンドの解散を発表
・2017年11月17日,「THE END: LIVE IN BIRMINGHAM」を発表