1985年
PHENOMENA

1987年
DREAM RUNNER

1992年
FACE THE TRUTH

1993年
FROM NOW ON

1994年
BURNING JAPAN LIVE

1995年
FEEL

1996年
ADDICTION

1999年
THE WAY IT IS

2000年
RETURN OF CRYSTAL KARMA
VOOODOO HILL

2001年
BUILDING THE MACHINE

2002年
HUGHES TURNER PROJECT 1
LIVE IN TOKYO

2003年
SONGS IN THE KEY OF ROCK

2004年
HUGHES TURNER PROJECT 2
WILD SEED OF MOTHER EARTH
SOULFULLY LIVE IN THE CITY
OF ANGELS

2005年
MADE IN MOSCOW
SOUL MOVER
FREAK FLAG FLYIN'

2006年
MUSIC FOR THE DIVINE
SPYCHO FANTASY

2008年
SWEET REVENGE
FIRST UNDERGROUND NUCLEAR
KITCHEN

2009年
LIVE FROM CALIFORNIA

2010年
BLACK COUNTRY COMMUNION 1

2011年
BLACK COUNTRY COMMUNION 2

2012年
LIVE OVER EUROPE
AFTERGLOW





グレン・ヒューズのソロ活動およびセッション活動
 1976年のDEEP PURPLE崩壊後、グレンはソロアルバム「PLAY ME
OUT」を発表したほか、1980年にはゲイリー・ムーアの"G-FORCE"に
も協力するが、いずれも本格的な活動には結びつかなかった。その
後も'82年のHUGHES / THRALLや、'85年のPHENOMENAプロジェクト、
さらにゲイリー・ムーアのソロ作品「RUN FOR COVER」参加と、その
歌唱を披露する場面には恵まれるのだが、それらも単発のプロジェ
クトに終始した。

 当時のグレンは個人的な問題が多く、本人が"暗黒時代"と称する
ほど、厳しい状況にあった。その中でも一番苦しい状態で参加する
事になったのが、トニー・アイオミとの「SEVENTH STAR」だった。


 その後、自身の状況に憤慨したグレンは一念発起し、個人的問題
の解決に本腰を入れる。そして'92年になって心身の浄化に成功。こ
こからようやく安定したソロキャリアを歩みだした。

 作品的には彼がバックボーンとするファンク/ソウル/ブルース
路線から、ハードロックやメタルまで非常に幅広い。'90年代から現
在に至るまでの多彩なセッション活動、多作なソロ作品の数々は、
まさに"Voice Of Rock"の形容がふさわしい。






1985年
"PHENOMENA"

1. Kiss Of Fire
2. Still The Night
3. Dance With The Devil
4. Phoenix Rising
5. Believe
6. Who's Watching You
7. Hell On Wings
8. Twilight Zone
9. Assassins Of The Night
10. Running With The Pack
11. Phenomena


1987年
"DREAM RUNNER"

1. Stop!
2. Surrender
3. Did It All for Love
4. Hearts On Fire
5. Jukebox
6. Double 6, 55, Double 4
7. No Retreat, No Surrender
8. Move - You Lose!
9. Emotion Mama
10. It Must Be Love
"COMPLETE WORKS"
「COMPLETE WORKS」
1st
「PHENOMENA」


 元TRAPEZE,WHITESNAKEのギタリスト、メル・ギャレーが、弟でコン
ポーザーのトム・ギャレーと企画したプロジェクト。演奏陣は豪華メン
バーが揃い、白熱した演奏が優れた楽曲で展開された。

 '85年リリースの1stにおいてグレンは全編でヴォーカルを担当し、強
烈な存在感を披露している。コージーとグレンの共演というのも珍しい
し、何より楽曲の充実度が素晴らしい。グレンのキャリアを通じてもト
ップクラスの作品と言える。

 「DREAM RUNNER」は'87年発表のプロジェクト第2弾。楽曲の充実度は
そのままながら、前回以上に参加するゲストが増え、プロジェクトらし
いにぎやかな雰囲気を感じさせる。

 この作品においてグレンは「Surrender」・「Hearts On Fire」・
「Double 6, 55, Double 4」の3曲でヴォーカルを担当している。

 本作ではグレン以上にレイ ギランの活躍が光り、「Stop!」や「No
Retreat, No Surrender」・「Move - You Lose!」では素晴らしいパフ
ォーマンスを楽しめる。

 現在では初期3作品をまとめた"COMPLETE WORKS"での入手も可能。







1992年 - JOHN NORUM
"FACE THE TRUTH"

「FACE THE TRUTH」
1. Face The Truth
2. Night Buzz
3. In Your Eyes
4. Opium Trail
5. We Will Be Strong
6. Good Man Shining
7. Time Will Find The Answer
8. Counting On Your Love
9. Endica
10. Still The Night
11. Distant Voices


 かねてからグレンに接近していたジョン・ノーラムが、念願かなって合流を果た
した作品。北欧ミュージシャンとグレンの合体といえば「FROM NOW ON」が思い出
される。本作はその下敷きになったと考えられる。

 ガッツあふれる力強い曲調の中にグレンのヴォーカルが舞い上がる「Face The
Truth」はいきなり聴き所。「Still The Night」はPHENOMENAの焼き直しだが、個
人的にはこちらの方が優れていると思う。

 本作への参加がきっかけで、クリーンになったグレンが再評価される。現在の活
躍のきっかけを掴んだ、グレンとしては意義深いセッションになった。







1993年 - SOLO
"FROM NOW ON"

「FROM NOW ON」
1. Pickin' Up The Pieces
2. Lay My Body Down
3. The Only One
4. Why Don't You Stay
5. Walkin' On The Water
6. The Liar
7. Into The Void
8. You Were Always There
9. If You Don't Want Me To (Allyson's Song)
10. Devil In You
11. Homeland
12. From Now On
(BONUS TRACKS)
13. Burn
14. You Keep On Moving


 元EUROPEのメンバーを起用し、グレン復活を華々しく飾った傑作ソロアルバム。
 メロディアスな曲想の中、いかにも北欧らしい透明感あるバッキングに、グレンの
驚異的なハイトーンヴォーカルが響き渡り、全編で独特の世界観を楽しませる。メロ
ディアスでハードな作風の中にも大衆性は満載。美しいバラードからスペーシーな大
作までよりどりみどりだ。

 しかし完成度の高さから以後の作品がことごとく本作と比較されるという、グレン
にとっては不本意な結果になってしまった。現在これが廃盤なのは理解に苦しむが、
契約やボーナストラックの問題と共に、そういう本人の「不本意さ」が関係している
のかも知れない。







1994年 - SOLO
"BURNING JAPAN LIVE"

1. Burn
2. The Liar
3. Muscle And Blood
4. Lay My Body Down
5. From Now On
6. Into The Void
7. Still In Love With You
8. Coast To Coast
9. This Time Around
10. Owed To G
11. Gettin' Tighter
12. You Keep On Moving
13. Lady Double Dealer
14. I Got Your Number
15. Stormbringer

(シングル収録テイク)
・. Kiss Of Fire 

「BURNING JAPAN LIVE」
シングル "TALK ABOUT IT"


 「FROM NOW ON」発表に伴うツアーは大々的に行われ、ヨーロッパと
日本で「グレン・ヒューズ復活」を強烈に印象付けた。本作はその来日
公演の模様を収録したソロ・ライヴ作品。

 1曲目から「Burn」を演奏し、セットの最後はPHENOMENAの「Kiss Of
Fire」,アンコールでHUGHES / THRALLの「I Got Your Number」と、グ
レンのキャリア集大成ライヴの趣きがある。グレンの歌唱とバックの演
奏は最高の一言である(しかし、あからさまな歓声のミックスは正直、
頂けない)。

 なおこの時演奏された「Kiss Of Fire」は、のちに発売されたシング
ル「TALK ABOUT IT」に収録されており、本作には未収録である。







1995年 - SOLO
"FEEL"

1. Big Time
2. Livin' For The Minute
3. Does It Mean That Much To You?
4. Save Me Tonight (I'll Be Waiting)
5. Redline
6. Coffee & Vanilla
7. Push!
8. She Loves Your Money
9. Speak Your Mind
10. Talkin' To Messiah
12. Maybe Your Baby
(BONUS TRACK)
13. Holy Man


 「FROM NOW ON」に続くスタジオ・ソロ作品。HUGHES / THRALLのコンビ復活が話題
を呼んだが、ここで展開されたのはグレンのルーツとも言うべきファンク / R&B路線
のアダルトなロックだった。

 明らかに前作からの反動が見える作風で、前作の拡大再生産を期待しいたファンに
は大きな肩透かしになった。しかし内容的には非常に完成度が高く、グレンでなけれ
ば完成し得ない、ロックとソウル/ファンクの理想的な融合を実現している。

 グレン自身もこの作品の出来に満足したようで、以降のアルバムには何曲か、本作
の影響を引き継いだ楽曲が収められるようになる。







1996年 - SOLO
"ADDICTION"

「ADDICTION」
1. Death Of Me
2. Down
3. Addiction
4. Madeleine
5. Talk About It
6. I'm Not Your Slave
7. Cover Me
8. Blue Jade
9. Justified Man
10. I Don't Want To Live That Way Again
(米国盤 BONUS TRACKS)
11. Way Back To The Bone (Live)
12. Touch My Life (Live)
13. You Fool No One (Live)


 「FEEL」の翌年に発表されたソロ作品。前作でR&B路線を強調しすぎたせいか、当
時の所属レコード会社からは、「もっとハードに」という強い要請がなされたとい
う。しかし同じことの繰り返しを嫌うグレンは「FROM NOW ON」の焼き直しを拒否。
かわりに、自分にとっての「ヘヴィネス」を追求した本作を送り出した。

 ロニー・モントローズやキース・エマーソンが実力を評価した技巧派ギタリストの
マーク・ボニーラをパートナーに迎えた本作は、押しの強いギターがグレンのヴォー
カルと激しくせめぎ合う作風になった。

 ここで注目すべきは楽曲の歌詞や世界観。グレンが自身のアルコール/ドラッグ問
題を振り返り、それを乗り越える様が語られている。しかしアルバムのセールス的に
は厳しい結果となった。







1999年 - SOLO
"THE WAY IT IS"

「THE WAY IT IS」
1. The Way It Is
2. You Kill Me
3. Neverafter
4. Rain On Me
5. Curse
6. Freedom
7. The Truth Will Set Me Free
8. Stoned In The Temple
9. Too Far Gone
10. Second Son
11. Take You Down
12. Don't Look Away
13. Freedom (Shagmeister Mix)


 「ADDICTION」リリース後のツアーはイギリス、ヨーロッパに限定された小規模な
もので終了。その後グレンはスティーヴィー・サラスやトニー・アイオミのプロジェ
クトに手を貸すなど、多忙なセッション活動に追われた。

 3年越しのリリースとなった本作は、これまでのソロアルバムの長所を少しずつ取
り入れて集大成したアルバムに仕上がった。

 「The Way It Is」に「Too Far Gone」など、「FROM NOW ON」に入っていてもおか
しくない楽曲がある一方で、「You Kill Me」などは「ADDICTION」の方向性を引き継
いでいる。また「Rain On Me」と「Curse」は、「FEEL」の要素だろう。楽曲的には
充実していたが、これもセールス的には不振。結局来日公演は実現しなかった。







2000年 - SOLO
"RETURN OF CRYSTAL KARMA"

Disc 1
1. The State I'm In
2. Midnight Meditated
3. It's Alright
4. Switch The Mojo
5. Gone
6. The Other Side Of Me
7. Angela
8. Owed To J
9. This Life
10. Days Of Avalon
(BONUS TRACK)
11. The World Is Broken

Disc 2
"LIVE IN SOUTH AMERICA"
1. You Kill Me
2. Neverafter
3. First Step Of Love
4. No Stranger To Love
5. Coast To Coast
6. Your Love Is Alright
"R.O.C.K"
「RETURN OF CRYSTAL CARMA」 (国内盤・2CD)
"LIVE IN SOUTH AMERICA"


 「ADDICTION」でバンドに参加したJJ・マーシュは、「THE WAY IT
IS」でも多くの作曲を手がけた。そして本作で完全に「グレン・ヒュー
ズのメインソングライター」の座を射止めた。

 楽曲の方向性は「ADDICTION」以降のハードな作風とエッジの強いギ
ターに、グレンのエモーショナルなヴォーカルが乗るという、グレンの
ソロ作品のパターンが出来上がった作品でもある。さらに当時、公式に
は未発表だったトニー・アイオミの'96年セッションから「Gone」がス
ピンオフして話題となった。

 本作の目玉は初回盤に付いてきた6曲入りライヴ作品の「LIVE IN
SOUTH AMERICA」だろう。「No Stranger To Love」が、「Gone」と共
に、普段ならグレンのソロを聞かないBLACK SABBATHファンをも惹きつ
けた。本作のヨーロッパツアーに先立って、グレンはジョー・リン・タ
ーナーの来日公演に参加。HTPの基礎を作った。







2001年 - SOLO
"BUILDING THE MACHIN"

「BUILDING THE MACHINE」
1. Can't Stop the Flood
2. Inside
3. Out On Me
4. I Just Want To Celebrate
5. Don't Let it Slip Away
6. Feels Like Home
7. High Ball Shooter
8. When You Fall
9. I Will Follow You
10. Beyond the Numb
11. Big Sky
(BONUS TRACK)
12. Cosmic Spell


 HTPのアルバムと平行して製作されたアルバム。この作品では「FEEL」の
色合いを「ADDICTION」のギターで再現したような作品に仕上がった。

 グレンは新作を発表する都度「ロック色を強く…」と言ってきたが、それは
「ADDICTION」的なヘヴィロックの色合いで、「FROM NOW ON」の方向性を求め
るファンとの意識のギャップが大きく、特に日本のファンの多くは常に肩透か
しを感じてきた。しかしHTPの誕生によって、グレンもソロで自己の音楽をはば
かることなく演奏できるようになったのだろう。「Out On Me」や「Cosmic
Spell」ではファンク色が炸裂している。







2002年 - HTP
"HUGHES TURNER PROJECT"

HUGHES TURNER PROJECT / 「HUGHES TURNER PROJECT」
1. Devil's Road
2. You Can't Stop Rock'N'Roll
3. Missed Your Name
4. Mystery Of The Heart
5. Sister Midnight
6. Better Man
7. Heaven's Missing An Angel
8. Fade Away
9. Ride The Storm
10. Run Run Run
11. Against The Wall
12. On The Ledge


 '00年に実現した、JOE LYNN TURNER BANDの来日公演参加がきっかけでスタート
したプロジェクト。

 両者が第三期PURPLEとRAINBOWの音楽性を目指して製作しただけあって、ジョー
の作品としてはヘヴィでファンキーな匂いがするし、グレンの作品としては正統派
ロック色が強かったりと、それまでの両者のソロとは多少色合いが違っている。

 「Devil's Road」と「Missed Your Name」は両者の代表曲にし得る佳曲だし、ジ
ョーの独唱「Mystery Of The Heart」や、グレンがジョン・サイクスと共演した
「Heaven's Missing An Angel」も素晴らしい。







2002年 - HTP
"LIVE IN TOKYO"

HUGHES TURNER PROJECT / 「LIVE IN TOKYO」
1. Devil's Road
2. You Can't Stop Rock'N'Roll
3. Death Alley Driver
4. I Surrender
5. Stormbringer
6. Dark Days
7. Mistreated
8. No Stranger To Love
9. Cant Stop The Flood
10. Better Man
11. Ride The Storm
12. King Of Dreams
13. Street Of Dreams
14. Spotlight Kid


 HTPの意義は、オリジナルアルバム以上にこのライヴにあった…。個人的には
そう感じた作品。DEEP PURPLEファンとしてはグレンが歌う「Mistreated」が最高
に素晴らしかったり、RAINBOWファンとしては「I Surrender」でグレンのコーラス
がいい感じだったりと、来日公演の興奮を再び味わうことが出来た。

 本作ではジョーもグレンもなかなか充実した歌声を聴かせてくれるのだが、実際
にAUD音源でショウを聴いた時は、「Devil's Road」や「Challenge Them All」で
ジョーが苦しそうだったのがやや気になった。







2003年 - SOLO
"SONGS IN THE KEY OF ROCK"
「SONGS IN THE KEY OF ROCK」
1. In My Blood
2. Lost in the Zone
3. Gasoline
4. Higher Places (Song For Bonzo)
5. Get You Stoned
6. Written All Over Your Face
7. Standing On The Rock
8. Courageous
9. Change
(Bonus Track)
10. The Truth
11. Wherever You Go


 ジョー・リン・ターナーとのHTPはグレンのソロにまで影響を与えた。
HTPと同時期にリリースされた本作では、第三期DEEP PURPLE的な、ハモンド・
オルガンとギターの競合が全編で楽しめる。

 グレンのヴォーカルも「In My Blood」や「Gasoline」で激しく、「Higher
Places」ではエモーショナルに歌い上げている。国内の有名音楽雑誌における
「FROM NOW ON」以来の傑作という評価も的を射たものだと思う。

 しかしラストをダンサブルな「Wherever You Go」で締めくくるあたりが、
この時期のグレンらしさか。







2003年 - HTP
"HUGHES TURNER PROJECT 2"

「HUGHES TURNER PROJECT 2」
1. Revelation
2. Alone I Breathe
3. Losing My Head
4. Going My Way
5. Hold On
6. Lost Dreams
7. Time and Time Again
8. Goodbye Friday
9. Burning The Sky
10. Keep On Shining
11. Sofia
12. Let's Talk About It


 HTPが一過性のプロジェクトに終わらなかったのは喜ぶべき事だったが、本作
では「グレンのバンドにジョーが参加」という印象が定まったように感じる。

 作曲・収録メンバーがグレンのソロバンドなので当然なのだろうが、グレンのソ
ロ「SONGS IN THE KEY OF ROCK」と同じような楽曲を二人で歌っているように思う
場面がある。

 勿論悪い意味で言っている訳ではなく、ジョーの個性が「Hold On」や「Keep
On Shining」を名曲にしていると思う。前作では後半が弱かったが、それも克服さ
れていて、全体での完成度は前作を上回ることは間違いない。しかしHTPとして
の活動は、本作のツアーで終わりを迎えた。







2000年 - With Dario Mollo
"VOODOO HILL"

1. Sensitive
2. Disconnected
3. Golden One (Gabi's Song)
4. Spun In Lost Wages
5. Keep It To Yourself
6. 24
7. Just Another Monday
8. Gypsy
9. Black Leather
10. Voodoo Hill
11. Macth Song

2004年- With Dario Mollo
"WILD SEED OF MOTHER EARTH"

1. Make Believe
2. Dying To Live
3. Still Evergreen
4. Atmosphere
5. Wild Seed Of Mother Earth
6 .My Eyes Dont See It
7. Cant Stop Falling
8. Nothing Stays The Same
9. Soul Protector
10. She Cast No Shadow
11. Stomy Sea
12. 16 Guns
"VOODOO HILL"
"WILD SEED OF MOTHER EARTH"
VOODOO HILL / 「WILD SEEDS FROM MOTHER EARTH」


 '00年の「Voodoo Hill」は、グレンとイタリア人ギタリスト,ダリ
オ・モロとのプロジェクト第一弾。

 グレンの歌は「RETURN OF CRYSTAL KARMA」と同じく、ヘヴィでダ
ークな色合いを出しつつも、美しいハイトーンを効果的に使い分けて
いるという感じ。グレンのヴォーカルに耳が向く曲が多く、1曲目の
「Sensitive」とDEEP PURPLEのカヴァー「The Gypsy」は秀逸。


 「WILD SEEDS OF MOTHER EARTH」は'04年リリースの2nd。
 ダリオはこの間にトニー マーティンと「THE CAGE2」を製作してい
る。本作の基本構造もまたそれらとほぼ同じで、アグレッシヴかつ手
数の多いプレイ。分厚い音圧のなかにメロディを構築している。

 オープニングの「Make Believe」はこの路線ならではの名曲。続く
「Dying To Live」ではラウドロックに近いアプローチの曲に、グレ
ンらしからぬ吐き捨てるようなヴォーカルが乗る異色曲。それでも要
所ではしっかりと「グレン節」を聴かせる辺り、単なるミスマッチで
は終わらせない腕前というべきか。







2004年 - SOLO
"SOULFULLY LIVE IN THE CITY OF ANGELS"

Disc 1
1. Can't Stop the Flood
2. Higher Places
3. Written All Over Your Face
4. Medusa
5. Wherever You Go
6. Seafull

Disc 2
1. Coast to Coast
2. First Step of Love
3. Mistreated
4. Gettin' Tighter
5. You Keep on Moving
(BONUS TRACKS)
6. The Healer
7. Secret Life
・. Change (海外盤のみ)

DVD Bonus Feature
・ The Healer (Video Crip)
・ Glenn Hughes Interview
CD
「SOULFULLY LIVEIN THE CITY OF ANGELS」
DVD
「SOULFLLY LIVE IN THE CITY OF ANGELS」 (DVD)


 このライヴアルバムを製作するために、'04年1月11日,ロサン
ゼルスで行われた特別なスタジオ・ライヴを収録したもの。

 限定で招かれたファン40名のみを前にして、照明はキャンドル
のみと、およそハードロックやメタルのライヴからはかけ離れた
姿だが、ここで観られるライヴこそ、グレンがソロキャリアとし
て志向するロックのスタイルになのだろう。

 セレクトされた楽曲は「SONGS IN THE THE KEY OF ROCK」から3
曲,「BUILDING THE MACHINE」から1曲のほかは、TRAPEZEとDEEP
PURPLE時代のクラシック。HTPと違い、ファンク・ソウル色が大
変強い選曲と演奏のため、HTPでのグレンを期待してしまうと
落胆する向きもある。そんなファンでも「Mistreated」・「You
Keep On Moving」を聴けば黙る以外無いはずだ。

 なおCD盤にはボーナストラックとして、スタジオ録音での新曲2
曲が追加収録されている。







2005年 - MICHAEL MEN PROJECT
"MADE IN MOSCOW"

1. Arianna
2. Let The Fire Rage
3. Warrior Of The World
4. Forgive Her
5. On Your Marks
6. I'm Alive
7. Old Friend
8. Circus Life
9. The Alchemist


 HTPが'04年にモスクワ公演をした際、副市長(当時)のマイケル・メンとい
う人物が、グレンとジョーを招いたプロジェクト作品。マイケル・メンはグレンと
ジョーに混ざって作業に当たったらしく、付属のDVDでも曲作りに加わっている場
面が見られる。そのため本作はグレンが曲作りで主導権を持ったHTPとは音楽的に
異なる表情を持っているのが特徴。

 「Arianna」から最後まで全曲ジョーとグレンのデュエット曲で貫かれている。
「Warrior Of The World」や「On Your Marks」といったように、聴きやすさを持
ちながらもちょっとしたブレイクや転調などでフックを効かせた楽曲がユニーク
だ。他人のプロジェクトという「割り切り」のためか、グレンとジョーが本当に対
等な位置づけで歌っている印象。おかげでHTP以上に両者のデュエットを楽しめ
る作品になっている。







2005年 - SOLO
"SOUL MOVER"

「SOUL MOVER」
1. Soul Mover
2. She Moves Ghostly
3. High Road
4. Orion
5. Change Yourself
6. Let It Go
7. Dark Star
8. Camel Toe Stomp(BONUS TRACK)
9. Land Of The Livin' (Wonderland)
10. Miss Little Insane
11. Last Mistake
12. Don't Let Me Bleed
(海外盤 BONUS TRACK)
・. Isolation


 前作「SONGS IN THE KEY OF ROCK」とHTPで、"クラシック・ロックの伝説"とし
ての活動はもう充分だと判断したのか、グレンは再び自身の音楽的背景であるファン
ク/ソウルに根ざした曲作りを行った。

 RED HOT CHILI PEPPERSのチャド・スミスとのコラボレーションが軌道に乗り、グ
レンとの意思の疎通もスムーズなお陰か、アルバム全体にかつて無いほどのビートの
強さと濃厚なグルーヴ、個性的なメロディが満ちている。「She Moves Ghostly」,
「Change Yourself」,「Dark Star」,「Miss Little Insane」あたりは、まさにこ
の編成と方向性がもたらした傑作ナンバー。自然と身体が動きそうなリズムに、一緒
に歌いたくなるメロディはライヴ映えする事必至。







2005年 - SOLO
"FREAK FLAG FLYIN'"

1. In My Blood
2. Higher Places
3. Seafull - Beyond The Numb
4. Written All Over Your Face
5. Can't Stop The Flood
6. Seventh Star
7. Mistreated
8. Gettin' Tighter
9. You Keep On Moving
10. Wherever You Go


 「SONGS IN THE KEY OF ROCK」リリース後のショウより、'03年10月17日から21
日にかけて4公演行われた英国ツアーで収録された音源。

 本国イギリスでのショウとあって熱気にあふれており、グレンの心昂ぶる歌はも
ちろん、DEEP PURPLE的なハードロックからTRAPEZEのファンクまで器用に表情を使
い分けるJJ・マーシュのギターワーク、そしてパワフルなトーマス・ブローマンの
ドラムなど、曲それぞれに聴き手を惹き付けるものがある。

 TRAPEZEの「Seafull」と、「BUILDING THE MACHINE」収録曲の「Beyond The
Numb」のメドレーは前半のヤマ場。感情を押さえ込んでも溢れてくるような前半
と、それを受けてダンサブルに昇華する後半は色合いも鮮やかで、全編に漂う都会
的なムードも聴くものを魅了する。

 中盤で取り上げられる「Seventh Star」はもちろんBLACK SABBATHの曲。この曲
は本作のみが公式/ラインのテイクであり、SABBATHファンとしても見逃せない。







2006年 - SOLO
"MUSIC FOR THE DIVINE"

GLENN HUGHES / 「MUSIC FOR THE DIVINE」
1. The Valiant Dinial
2. Steppin' On
3. Monkey Man
4. This House
5. You Got Soul
6. Frail
7. Black Light
8. Too High
9. This Is How I Feel
10. The Divine
11. The Writing Session Of "This House"


 「SOUL MOVER」に続くソロ作品の本作では、リズミカルでコクのある、グ
ルーヴの強いロックが押し進められた。それに加え、アコースティック・ギ
ターやストリングス・セクションを大胆に取り込んでおり、ジャケットに表
現されたようなパノラマ感とオーガニックなサウンドが共存している。

 「The Valiant Dinial」の大きなスケール感は、最近の彼の作品中でも際
立っている。「Black Light」や「Too High」の爽やかなファンク感覚は、
初心者の入り口としてもちょうど良い。全編通してチャド・スミス(Dr)の
存在感が圧倒的でもあるのも印象に残る。







2006年 - PHENOMENA
"SPYCHO FANTASY"

PHENOMENA / 「PSYCHO FANTASY」
1. Sunrise
2. Touch My Life
3. Killing For The Thrill
4. So Near So Far
5. Chemical High
6. Higher
7. 60 Seconds
8. Crazy Grooves
9. How Do You Feel?
10. All That I Need
11. God Forgives


 PHENOMENAプロジェクト・13年ぶりの新作。かつて一連のシリーズで展開してい
たストーリー性から一線を画した「外伝」的内容。薬物依存や人間の欲望といった
現代の暗部を根底に据え、社会派のコンセプトでまとめられている。

 グレンはJJ・マーシュと共に参加し、「Touch My Life」・「Higher」・「How
Do You Feel?」の3曲で歌っている。

 またトニー マーティンも「Chemical High」・「God Forgives」で参加している
ので、BLACK SABBATHファンなら必聴だ。

 力強くロックする「Sunrise」で幕を開けると、続く「Touch My Life」はグレン
のヴォーカルでソウルフルに高揚し、3曲目の「Killing For The Thrill」はエミ
ネム風(!)のヘヴィナンバーで緊張感たっぷりに迫ってくる。5曲目「Chemical
High」で登場するトニー マーティンも、彼らしさを損なわないしなやかなヴォー
カルを披露している。







2008年 - With ROBIN GEORGE
"SWEET REVENGE"

1. Sweet Revenge
2. War Dance
3. American Way
4. Don't Come Crying (To Me)
5. Number One
6. Machine ("Her Machine")
7. Haunted
8. Flying
9. Things Have Got To Change
10. Overcome ("Every Little Thing")


以下はブートのみ収録
11. Loving You
(DEMO VERSIONS)
12. Sweet Revenge
13. Dangerous Music
14. Her Machine
15. American Way
16. Flying
17. Haunted
18. Loving You
19. Number One
20. Every Little Thing
21. Things Have Gotta Change
22. War Paint
23. I Want You
24. Steal My Heart
ハーフオフィシャル
GLENN HUGHES・ROBIN GEORGE / 「SWEET REVENGE」
ブート


 本作は1990年に製作されながら、契約上の問題で当時は公式リリー
スに至らなかった、グレンとロビン・ジョージのプロジェクト。

 何度か音質の悪いデモブートが市場に登場してはいたが、'07年初
頭に出現した同タイトルのブートはほとんど完成品そのもので、マニ
アを驚愕させた。

 '08年になって準公式アイテムがリリースされたが、そちらのほう
が曲数が少ない上に、ジャケなどアイテムとしての作りも少々見劣っ
た。また、グレン本人もこの作品の「公式リリース」に納得できてい
ないようで、当時のインタビューで苛立ちを見せていた。

 楽曲はグレンのフィールドであるファンク風味をふんだんに盛り込
みながらも、ロビンのギターを基調に据え、ギター・オリエンテッド
なロックアルバムに仕上げられている。またロビンのギターサウンド
が、ゲイリー ムーアの「G-FORCE」のような歪みを効かせた音色にな
っているのも耳を惹く。トミー・ボーリンの「Homeward Strut」を思
い起こさせるギターフレーズをバックに伸び伸びと歌うグレンを楽し
める「Sweet Revenge」を皮切りに、グレンのヴォーカルがパワフル
に、ソウルフルに吼える「War Paint」や、ロビンのギターが繊細さ
と荒々しさを使い分ける「Dangerous Music」などは、この両名の個
性が上手く噛み合っていると思う。







2008年 - SOLO
"FIRST UNDERGROUND
NUCLEAR KITCHEN"

「FIRST UNDERGROUND NUCLEAR KITCHEN」
1. Crave
2. First Underground Nuclear Kitchen
3. Satellite
4. Love Communion
5. We Shall Be Free
6. Imperfection
7. Never Say Never
8. We Go To War
9. Oil And Water
10. Too Late To Save The World
11. Where There's A Will
(BONUS TRACK)
12. Imperfection (Acoustick Love Mix)


 「MUSIC FOR THE DIVINE」に続くグレンのソロアルバム。タイトルの略称"F.U.N.
K."に見えるように、本作ではグレンが嗜好するファンク路線を突き詰めている。

 「FUSED」などのハードロック・メタル路線を希望するファンからは敬遠されそう
だが、まさに現代版TRAPEZEといった趣きの楽曲は、グレンが原点に回帰しつつも前
進を続けている事の証左といえそうだ。

 なお、当時インタビュー等でグレンが話していた所によれば、彼は「SOUL MOVER」
から本作に至るまでを"三部作"と位置づけていた。







2009年 - BOYS CLUB
"LIVE FROM CALIFORNIA"

BOYS CLUB / 「LIVE FROM CALIFORNIA」
1. Afterburner
2. Long Journey Home
3. Hoedown
4. A Whiter Shade Of Pale
5. White Noise
6. Cover Me
7. Nutrocker
8. Tarkus
9. Dreams
10. Middle Of A Dream


'98年にグレンがキース・エマーソンやマーク・ボニーラと組んだプロジェクトの
公式ライヴ音源に、スタジオテイク1曲をプラスしたもの。

 音質はなかなか優れている(バンド側が収めたSBD音源に歓声を被せて仕上げて
いるのが伺える)。9曲目までがライヴ音源で、最後の「Middle Of A Dream」がス
タジオ録音。

 当時のアナウンスでは「MARC BONILLA & FRIENDS」という名義であり、グレンと
キースはスペシャルゲストとしての客演になっていたように記憶している。

 事実、グレンもキースもショウに全面参加していた訳ではなく、本作においても
グレンが歌っているライヴテイクは、グレンがマークのソロアルバム「AMERICAN
MATADOR」で協力した「A Whiter Shade Of Pale」に、ソロアルバム「ADDICTION」
から「Cover Me」、そしてカヴァー曲「Dreams」の3曲のほか、「Tarkus」の一部
であり、他はインストになっている。







2010年
"BLACK COUNTRY COMMUNION"

「BLACK COUNTRY COMMUNION」
1. Black Country
2. One Last Soul
3. The Great Divide
4. Down Again
5. Beggarman
6. Song Of Yesterday
7. No Time
8. Medusa
9. The Revolution In Me
10. Stand (At The Burning Tree)
11. Sista Jane
12. Too Late For The Sun


 グレンがジョー・ボナマッサ(G),ジェイソン・ボーナム(Dr),デレク・
シェリニアン(Key)と結成したバンドの1st。

 全編を貫く濃密なコク、言われない独特のムードが'70年代的な要素を感じさ
せる。良くも悪くも印象的な、埃くささすら感じるようなこもり気味の音質は、
「ギラギラした現代的なサウンド」との対照化を狙っての事だろうか。

 「One Last Soul」や「Beggarman」に代表されるように、どの曲もエネルギッ
シュなグレンの歌とボナマッサの聴き応えあるプレイが魅力的。またライヴ的要
素の強さが「Song Of Yesterday」や「Sista Jane」・「Too Late For The
Sun」のような長尺の曲ではプラスに働き、各メンバーの演奏を飽きさせずにじ
っくり聴かせてくれる。







2011年
BLACK COUNTRY COMMUNION
"2"

1. The Outsider
2. Man In The Middle
3. The Battle For Hadrian's Wall
4. Save Me
5. Smokestack Woman
6. Faithless
7. An Ordinary Son
8. I Can See Your Spirit
9. Little Secret
10. Crossfire
11. Cold


 1stに続いて矢継ぎ早に発表された2ndアルバム。
 前作で披露された'70年代的なサウンドがさらに推し進められ、LED ZEPPELIN
にも通じるようなロックを、ブルージーかつ濃密なグルーヴで繰り広げる。

 強烈なギターリフが主導する「The Outsider」や「Man In The Middle」は強
力。ZEPPELIN風のムードを感じさせる「The Battle For Hadrian's Wall」と
「Save Me」も聴き応えがある。グレンのカラーが前面にでた「I Can See Your
Spirit」,「Cold」は、深みとソウルフルな歌唱が素晴らしい。

 なお「The Battle For Hadrian's Wall」と「An Ordinary Son」ではボナマッ
サがリード・ヴォーカルも担当している。







2012年
BLACK COUNTRY COMMUNION
"LIVE OVER EUROPE"

CD


DVD
CD - Disc 1
1. Revolution Of The Machine
2. Black Country
3. One Last Soul
4. Crossfire
5. Save Me
6. The Battle For Hadrian's Wall
7. Beggarman
8. Faithless
9. Song Of Yesterday
Disc 2
1.I Can See Your Spirit
2. Cold
3. The Ballad Of John Henry
4. The Outsider
5. The Great Divide
6. Sista Jane
7. Man In The Middle
8. Burn
DVD
01. Revolution Of The Machine
02. Black Country
03. One Last Soul
04. Crossfire
05. Save Me
06. The Battle For Hadrian's Wall
07. Beggarman
08. Faithless
09. Song Of Yesterday
10.I Can See Your Spirit
11. Cold
12. The Ballad Of John Henry
13. The Outsider
14. The Great Divide
15. Sista Jane
16. Man In The Middle
17. Burn
18. Smokestack Woman


 BLACK COUNTRY COMMUNIONが「2」発表後の2011年に初めて行ったヨーロッパツ
アーより、7月4日のミュンヘン,7月5日のベルリン,7月16日のハンブルク公演
におけるテイクを元に製作された公式ライヴ。1stおよび2ndアルバムからバラン
スよく選曲されたオリジナル曲のほか、ジョー・ボナマッサのソロ「
he Ballad
Of John Henry
」や、グレンの定番「Burn」もセットインしている。
 「Revolution Of The Machine」はライヴのイントロ。DVD版のみ収録されてい
る「Smokestack Woman」はエンディングのクレジット。







2012年
BLACK COUNTRY COMMUNION
"AFTERGLOW"

1. Big Train
2. This Is Your Time
3. Midnight Sun
4. Confessor
5. Cry Freedom
6. Afterglow
7. Dandelion
8. The Circle
9. Commom Man
10. The Giver
11. Crawl


 BLACK COUNTRY COMMUNIONの3作目にしてラスト・アルバム。
 内容は前2作と同一線上の、ヴィンテージで濃厚なロック。本作ではグレンの
ヴォーカルが印象的で、「Midnight Sun」やタイトル曲「Afterglow」などで優
れた歌唱を楽しめる。ギター主導だった前作までに対し、デレク・シェリニアン
のキーボードも主張する場面が増し、よりバンドらしいサウンドを聴かせる。

 本作発表後の2013年、ジョー・ボナマッサのバンド離脱が明らかにされ、グレ
ンもバンドの活動が終了したことを公表した。残念ながら本作に伴うライヴ活動
は行われないままだった。